こんにちは~!
台湾在住のryo(ryo_lfmp)です。
今日は、2018年に放送されて非常に話題になった台湾映画「先に愛した人」
中国語タイトルで「誰先愛上他的」のあらすじと感想を紹介します!
これ…良いと聞いてはいたのですが、割とパッケージのデザインで観たい映画を決めてしまう上辺ばっかりなところが私にはありまして…笑。
休みの日にたまたま観ることになったのですが、開始20分くらいでどんどんハマっていきました。
タイトルは「先に愛した人」なので、恋愛ものか?って思うのですがちょっと違う。
社会モノであり、家族モノであり、やっぱり恋愛モノなのかもしれない、と。
このタイトルもすんごいエモい。最後に「ああ…このタイトル秀逸だな」って思います。
それでは本題へ。
ストーリーは全部明かしていませんが、若干ネタバレが入っているので嫌な方は登場人物だけ見てリターンお願い致します。
台湾映画「先に愛した人」登場人物
高裕傑(邱澤)通称「阿傑」
出典:誰先愛上他的 線上看
舞台と芝居を愛する舞台役者で正遠の同性の伴侶。
ひょんなことから既婚子持ちの正遠を好きになり、長らく交際に至るが、最愛の彼をガンで失くしてしまう。ショックから自暴自棄に。
高裕傑を見事に演じている俳優の邱澤
映画のパンフレットでは変な顔してるので分かりづらいのですが、実はスーパーミラクルイケメン。
彼を観るだけでも価値があると思わせるほどお顔がカッコいい。
日本の俳優さんでいうならば、お顔はマッケンユーと岡田将生÷2って感じです。
でも背は低めという印象でした。
劉三蓮(謝盈萱)
出典:《誰先愛上他的?》假面婚姻輸掉的不只保險金,還有愛
正遠の妻であり、呈希の母親。
最初から最後までとにかくヒステリックでうるさい母親。
本当にやかましくて、思いついたことを人の気持ちも考えずとにかく吐き出してしまう人なので、見ていて辛くなってくるのだけど
「あ〜ほんとこういう人いるんだよな」とめっちゃリアルに感じられる。
お金が好きで、見栄を張るのが好きで
「あぁーーー。ステレオタイプな40代の台湾女性!むり!」と…途中までは思っていたのだけど…
でもね、最後まで観ているうちに彼女のことを恨めないばかりか、1番感情移入してしまいました。最後には完全に彼女の味方になっていた。
宋正遠(陳如山)
出典:【影評】《誰先愛上他的》-愛該是什麼模樣?
三蓮の旦那で、「阿傑」の恋人でもある。
ゲイであるにも関わらず、世間体や「結婚したら自分も変われるかも」という気持ちで三蓮と結婚し子供まで作ってしまった物語で1番悪い人。
「1番悪い人」だなんて言いたくないけど、三蓮(奥さん)を傷つけたこの罪はほんっっとに重いと思う。まぁこの話はあとでまたします。
でも、そりゃ三蓮も惚れるよな!と言いたくなるほど優しいお顔立ちで振る舞いも紳士的でステキな感じ。
私的イメージほミスチル桜井さん。
役のイメージにぴったりの方だなぁと思いました。
宋呈希(黃聖球)
思春期&反抗期真っ只中の中学生。
ゲイの父(正遠)とヒステリックな母(三蓮)の元に生まれた子供。
父親がゲイだということをそれとなく知っている。
父が逃げてから母と二人暮らしになったが、とにかく人の気持ちを考えられなくてうるさい母が嫌で度々家出を実行する。
台湾映画「先に愛した人」あらすじ(ネタバレあり)
宋正遠がガンで死んだ。
宋正遠は、阿傑にとって最愛の恋人で
三蓮にとって最愛の夫で
宋呈希にとって優しい父親だった。
宋呈希は、ゲイを隠して三蓮と結婚し子供にも恵まれたのですが、
日に日に「自分は女性を愛せない」と自覚し妻との生活を続けるのがキツくなり
家を空けることの多い生活が続いていました。
そんなとき、不在がちな夫が浮気をしているのでは?と勘ぐった三蓮。
同僚に唆されてセックスを迫ってみるものの、もちろん逆効果。
このとき初めて妻に「僕は男性が好きなんだ」と告白します。
彼なりにかなり罪の意識を持っていて「この家も、遺産も全て君に残していくから」と言い残して、出て行ってしまいます。
その後、取り残された三蓮はシングルマザーとして働きながら息子を育てる毎日が始まります。
シングルマザーの境遇は、世界共通でかなり厳しそうで
彼女は、
「彼のことを何も知らなかった」
「女として愛されていなかった」
ショックを抱えながらも懸命に、息子を育てあげます。
それでも、「旦那から愛されてはなかった」トラウマから
「信じられるのはお金だけ」が加速し、言動は誰から見てもトゲトゲしく
(ちょっと精神病入ってる設定になってる気がします)
思春期になり全く言うことを聞かない息子のために心理カウンセラーを受けさせるのですが、
(これお母さんのための心理カウンセラーだよね?)と思わせるようなシーンが幾つもありました。
そんなとき「かつて愛した旦那がガンで死んだ」と知らせを受ける三蓮。
それだけでショックなのに、元旦那の保険金を「元旦那の彼氏(阿傑)が使い果たした」と耳にし激怒。
そこから三蓮と阿傑、そして息子の宋呈希の3人の奇妙な関係が始まっていくのです。
台湾映画「先に愛した人」【感想】
途中までは…辛い。
けど、アジアで初めて同性婚を認めた台湾が描く、リアルで複雑な人間関係にとても心を動かされました。
私は男性が好きな女性なので…やっぱり1番感情移入してしまったのは、奥さんの三蓮でした。
ステキだなと思う人と付き合えた。
結婚できて、子供にまで恵まれた。
幸せを感じていたのに、突然最愛の人から「女として愛されたことがなかった」という事実を突きつけられる辛さ。
いや・・・私だったらマジで生きていけない・・でも彼女は「息子がそばにいてくれたらいい」思っていたんだよね。
それが「せめて息子くらいは自分のそばにいて言うこと聞いてくれなきゃ私の人生やってらんないのよ!」という言葉に変換されていたけれど。
こんな罪なことをした父親は、一生報われることは無いと感じました。
まとめ
「本当に申し訳なかった」と言い
家も、資産も、自分が死んだ後の保険も、全て奥さんに残していくから、と約束して出ていってしまった優しいひと。
自分の罪を受け入れて、ガンで亡くなるまで子供や元奥さんに連絡しなかった父親。
それを受け入れて、最後まで共に生きたボーイフレンドの阿傑。
離婚してからヒステリックになり精神がおかしくなりながらも必死に一人で男の子を育て上げた母親。
「恵まれない子だったのだろうか?」と思い悩みながらも懸命に生きる息子。
みんなみんな、やっぱり魅力的でした。
残された3人が憎みながらも懸命に生きていく様子には、静かに感動してしまいました…。
4人それぞれの間には、確実に「愛」があったと思う。
「誰先愛上他的」
タイトルの中国語をそのまま訳すと「誰が先に彼を愛したのか」
日本のタイトルの「先に愛した人」もすごく良いなと思いました。
最後はハッピーエンドで前向きな気持ちにもなれるので、ものすごくおすすめしたい映画です。
ネットフリックスでも無料で観れるようなので、台湾に興味のある方はぜひご覧になってみてください。
それではまた!
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