日本も含めて、私は世界の様々な大学のキャンパス内を見学するのが大好きです。
台湾では、台湾大学、台灣科技大學師範大学、淡江大學、大同大學、台北科技大學、交通大学、文化大学へ見学に行ったことがあります ( ˊᵕˋ )
「台湾大学工学部」や「台湾科技大學」といえば、日本で言う東京大学工学部に当たる超難関大学で。
そんな難関大学への合格率が非常に高い(高かった)私立の進学校が、今住んでいる家から30分位の距離にあると聞き
「どんな雰囲気の高校なんだろう?」と興味を持ち、
お天気の良かった週末に、遊びに行ってきました。
今回は、都心からも遠く、山の中にある学校なので観光客が訪れることは非常に少ないと思いますが、
見て頂けると嬉しいです。
では、どうぞ。
大学の学部が中学三年生の時点で決まる台湾。
台湾の大学は、卒業後、社会ですぐに役立つ知識を身につける為、
大学の授業はかなり専門的で、各学部に特化した授業を主に受けているように思います。
当たり前ですが、「その分野の専門家」として社会で活躍すべく、大学生はほとんど寮に住み、勉強に励んでいます。(大学付近に実家がある学生を除く)
大学の学部は、大きく分けて理系と文系に分けられますが
台湾では、高校も「理系の高校」や「文系の高校(どちらかというと一般的)」と大きく分けられているようで、
「理系の高校」を卒業した学生は「文系の大学」へ入ることはないし、
「文系の高校」を卒業した学生は「理系の大学」へは入るのが難しいんだそうです(試験科目に文系の高校では習っていない問題が出る)
だから、自分が何を勉強したいのか、中学三年生の時点である程度決めなければならないそうです。
台湾大学工学部・台灣科技大學への入学率が高い高校。
その中でも、工学(理系)の最高峰大学といえば「台湾大学工学部」や「台灣科技大學」などが有名です。
台湾で勢いのある業界の、一流企業に属すエンジニア達はこの辺りの大学を卒業していることが多く、エンジニアを目指す人達の憧れる大学でもあります。
そんな「台湾大学工学部」や「台灣科技大學」へ入学する為には、進学率の高い高校へ通う必要があります。
5〜6年前頃、これらの大学へ高い進学率を誇っていた私立高校が、泰山にある「明志工業專科學校」でした。
この高校は、台塑企業(Formosa plastic)により創設され、のちに少子高齢化により共学の私立大学になったらしいのですが、
工学に特化した私立高校時代は、とても成績の良い進学校であったそうです。
旧・明志工業專科學校(現・明志科技大學)は、新北市泰山區にあり、山の中にキャンパスがあるので「まるで兵役のような大学だ」だとニュースにもなっていました。
キャンパス内の様子。
以前の私立高校時代から、共学の私立大学になったものの、施設などはほとんどそのまま使われているのだとか。
(機械工学部の教室)太陽光発電などの重工学の授業が高校時代からメインであった教室。
職員寮(職員の家族の住め、家賃ゼロ。光熱費のみ自腹らしい。)
構内では職員のみが車やバイクでの運転が許可されている。
学生達は毎日授業を受けるのもまるで登山のようにハード。
泰山の街並みが見下ろすことができる。
教室内はこんな感じ。
なんだか懐かしい黒板消し。
明志科技大學の図書館を見学。
図書館は3〜7階まであり、一般の人もカードなしで普通に入れるようになっています。
外国語書籍は、英語は多かったですが、日本語のものは台北の他の大学と比較すると少なかったように感じます。
ただ、5階には「中国語」に翻訳されたワンピースやナルト、日本語の漫画が置いてありました。漫画喫茶みたいですごいw
日本の雑誌もありました!
人もほとんどいなくて、食後ソファーでうとうとしながら
外を眺めながらゆっくりMOEやMONOを読んでいました。ああ、幸せ。
山が多い台湾ならではのアウトドア雑誌「台湾山岳」も大好き。
気づいたこと。
日本語コーナーは少なかったけれど、
語学のコーナーでは、タイやベトナム語の参考書が多く、
中国生産→東南アジア生産でのビジネスが主流になっていることを実感しました。
図書館内には、ムスリムの祈祷室もちゃんと設備されていました。
土曜日で誰もいなかったので、中を拝見させていただきました。
こうやって何もない部屋になっているだけなんですね。
都心でもない、台湾北部の地方の大学にもこのような設備が必要なくらい、
ムスリムの学生や教員が、台湾にはたくさんいるのだなと感じました。
ここの学生は皆寮に住んでいる割合が高く、三食ごはんを食べて、学校の授業を受け、勉強やスポーツに明け暮れるというとてもシンプルな生活を送っているように感じました。
私の高校、大学時代と比べると… 本当に台湾の学生は真面目で勉強熱心で素晴らしいと思います。
そういえば
日本では、休学をして海外へ行ったり、世界1周旅行をしたり、している学生が多いと思うのですが、台湾では、在学中に休学手続きをしてまでそういったことをする人は見たことがありません。
これは否定ではなくて、日本の「新卒一括採用制度」が影響しているので仕方が無いことだと思うのですが
日本でも一括で「就活」する制度や期間を設けなければ、大学に休学金を支払ってまでやりたいことをやる人は少なくなるのではないかと思います。
とりあえず勉強して、卒業したらやればいいよねっていう考えになると思う。
学生の本分は勉強すること。
私のように学生の身分でバイトばかりして勉強を疎かにする学生が減る、大学の仕組みが日本で出来れば良いな、と台湾の学校を見学して、改めて思ったのでした(笑)
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