こんにちは〜
台湾在住のryoです。
要領が悪く、8ヶ月にわたって公立保育園の空きを待っている私ですが、2回目の応募にして、ついに近所の保育園に入園できそうです(台湾では9月入学のため、2月、7月の2回大きな募集があります)。
しかし、公立保育園に入れるとわかったら今度は質が気になってきました。
マジで何がしたいの私?
そこで今回は、最近見学をしてきた近所の公立・私立保育園の学費や1日のスケジュールを紹介してみようと思います。
それでは、どうぞ〜。
台湾の児童手当について
台湾の保育園の学費について語る前に「児童手当」についてサラッと紹介します。
台湾では所得に応じて児童手当が支給されます。
満額は1ヶ月5,000元(約2万3,000円)で、子供が満5歳になるまで支給されます。
合計で約138万円。日本は0〜15歳まで毎月1万円もらえるので(合計180万円)、日本のほうが少し多いかなという印象です。
ただ台湾の「所得制限」は、所得税が20%以下。
つまりあらゆる控除などを差し引いた「純粋な」所得が年間121万元以下の人はすべて受け取ることができます。
台湾は正社員であっても国民ひとりひとりが毎年5月の決まった時期に確定申告をします。
そのため、所得税が決まる「純粋な所得」を減らすために皆あの手この手を使っています。
台湾の「所得控除」の範囲はものすごく広く、配偶者のほか、退職した高齢の両親や子供、住宅ローンやあらゆるものが控除の対象になるので、実際には「純所得」が121万元(約540万円)以下の人が多いのではないかと思います。
子供がいないと夫婦両方バリバリ働いて世帯年収200万元(約900万円)以上の会社員も多いですが、子供がいると、どちらか一方の所得を年50万元(250万円)くらいに抑えて、稼いでいる側に所得控除を適用させ、純所得を121万元程に抑える家庭が多い気がします。
台湾の方はマネーリテラシーが皆本当に高いです。
台湾の保育園の種類
台湾の保育園の種類
台湾の保育園は主に4種類あります。
公立、認定私立保育園、私立保育園、一時保育園です。
公立と一時保育はわかりやすいですよね。では認定私立保育園と私立保育園の違いは何かというと、「政府と提携しているかどうか」です。
政府の認定を受けている保育園では、保育園も保護者も補助が受けられるので「準公立」といった立場になります。
私立認定保育園(準公立)の場合は、児童手当が所得に応じて最大8,000元となり、学費から差し引かれます。
公立の場合は5,000元が差し引かれ、完全私立の場合はノータッチ。そのまま銀行口座に5,000元が振り込まれます(学費は完全に自腹)。
台湾の保育園の配置基準
台湾の保育園は、0〜2歳児の場合、1人の保育士につき幼児の預かりは最大5人までと決められています。
また1クラスの子供の人数は最大15人=3人の保育士です。
そのほか、園には1人の看護師と管理者の在籍が必要です。
依據「兒童及少年福利機構設置標準」第11條規定,托嬰中心應置專任主管人員1人綜理業務,並置特約醫師或專任護理人員至少1人;每收托5名兒童應置專任托育人員1人
衛生福利部 社會與家庭署
以下は日本の配置基準ですが、保育士の数は0歳児なら日本のほうが多く、1〜2歳児なら台湾のほうが多いですね。
年齢 | 人数 |
0歳児 | 子ども3人に対し保育士1人 |
1~2歳児 | 子ども6人に対し保育士1人 |
0歳児5人=1人の保育士さんは大丈夫なのか?
台湾の公立保育園は常に待機児童で溢れているので、ほとんど最大人数を預かっていることが多いです(15人の幼児に対して3人の保育士)。
不安すぎる
そんな不安を打破すべく現れたのが「社區公共托育家園(小家園)」で、これは「公立」の位置付けですが、公立と台湾で2歳児以下を預ける選択肢として多い「保姆(シッターさん)」の中間のような機能を持っています。
公立との最大の違いは、保育士の数です。公立が15:3なのに対し、公共家園(と略す人が多いのでこう書きます)は最大数が12:4なので、3人にひとりの保育士さんが付きます。その分費用も高くなるのですが、費用感については公立と準公立の間といったところです。
いいとこ取りの「公共家園」ですが、一般の公立よりもさらに人気なので倍率が至極高い上に、台北市にほとんど集中しているので、台北市に6ヶ月以上住んでいる人でなければほとんどの場合応募の資格すらありません。
私が住んでいる新北市に至っては「公共家園」すらありません…
長い前置きが終わったところで、公立・私立保育園の学費とスケジュールを紹介していきます
台湾の公立保育園について
台湾の公立保育園の学費
授業料:月3,000〜8,000元(※所得制限以内であれば5,000元の補助が出るので8,000-5,000元で3,000〜としています)日本円で13,500〜36,000円程
入園費:なし
公立保育園は月に3週間以内のお休みであれば籍を抜かれることがなく、学費も返してもらえるようです。私のように頻繁に日本に長期で帰る人には神システム
公立保育園のスケジュール(1歳児)
7:30〜9:00までに登校(遅くても9:30までに登校する)
9:00〜9:15 室内遊び
9:15〜10:00 水分補給、手洗い、朝ごはん(フルーツ)、おむつ替え
10:00〜10:40 室内あそび(お歌あそび、絵本など)
10:30〜11:20 体を使った運動遊び、公園やお外に出る時間
11:20〜12:30 手洗い、水分補給、昼食の支度、お昼ご飯
12:30〜13:00 おむつ替え、お昼寝準備
13:00〜14:45 お昼寝時間
14:45〜15:00 寝具お片付け、手洗い
15:00〜15:25 おやつ時間
15:25〜16:30 おむつ替え、運動、おもちゃ遊び
16:30〜17:00 おもちゃ遊び、おむつ替え、自由活動
17:00〜18:00 お迎え
18時以降は30分ごとに50元延長料金がかかるそうです。やっす‥一番遅くて20時までいれるそうだけど、ほとんどの親御さんは19時まえにお迎えに来るのだとか。
台湾の私立認定保育園(準公立)
台湾の私立認定保育園(準公立)の学費
授業料:12,000元〜20,000元(54,000円〜90,000円程)
登録費:約20,000元(半年に1回約9万円)
政府の認可を得ているので最大8,000元の補助が出ます。
私立保育園の場合は、「註冊費」なる登録費が発生します。金額は園によって異なりますが、大体が2万元で、学期ごと(半年に1回)にかかります。
授業料は3週間以上休む場合は返してもらえますが入園料は帰って来ないので長期で休むのはもったいです。私立に入ると学費がもったいなくて中々長期では帰れそうにないです
スケジュールは公立の保育園と概ね同じだったので割愛します。
そこそこ学費高いのに園がただのマンションの一室で(古い建物ではなかったけど)近くに公園もなかったのがショック。でもこれが台北ではデフォルトみたいです…。
台湾の私立保育園
台湾の私立保育園の学費
授業料:12,000元〜20,000元(54,000円〜90,000円程)
入園料:約20,000元(半年に1回約9万円)
ほぼ認定保育園と同じですが、8000元の補助が出ないので認定保育園とは月3,000元ほどの金額の差があります。
保育園で年間の学費が28万元(約126万円)…台湾の保育園の学費は慶應幼稚舎レベルよな?(同じなのは学費だけ)
私立保育園のスケジュール(1歳児)
8:30〜9:00 送迎時間(原則遅刻厳禁)
9:30 朝ごはん
12:00 お昼ごはん
13:00〜15:00 お昼寝
16:00 おやつ
17:30〜18:00
モンテッソーリ教育を取り入れている出来たばかりの綺麗な私立保育園をみてきたのですが、給食はすべてオーガニック野菜でヴィーガン(朝はフルーツのみ)とややいきすぎ(腹減るわ)
公立と比べて良さそうなのは先生の質くらいなのかなと感じました(大事だけど)。ただ私立でも人数は法定MAXで預けるようで、この私立園でも0〜1歳児は10人=2人の保育士さんで回しているようでした。
台湾で会社員してて残業あり、毎日7〜19時とか長期で預けるなら私立にするかも…
台湾の一時保育園
学費:200元/時
一時保育のスケジュールは預けた時間によるのと、2人の子供につき1人の保育士さんがいるのでかなり融通がきき、安心です。
食べるものは全て持参して、この時間にこれを与えてほしい、何時から何時にお昼寝させてほしいなどの希望を伝えると大体その通りにしてくれます。
台湾の一時保育についてはこちらに詳しく書いたので気になる方はご参考ください。
まとめ
日本では数年前に待機児童が話題になりましたよね。その後は、「保育園に入れない」ことは減ったように思います。その代わり、増えたのは保育園の児童虐待のニュース…。
保育園での児童虐待は、日本だけでなく台湾でも時々あり、ニュースになっています。
働かざるを得ず、家族にも頼れない家庭にとっては本当に深刻な問題です。
子供は社会の宝で、未来の自分たちを支えてくれる納税者でもあるのに、日本でも台湾でも子育て支援が全然行き届かないのはなぜなんだろう。
給料がこんなに安くて、でも物価は高くて、一体どうなってるんだ?と思わずにいられません…
色々あるけど、みんながんばろね(まとめ方雑)。
それでは、また〜。
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