台湾人は排他的か?台湾人のダークな一面「人種差別」について考える。

エッセイ

みなさん「台湾人」と聞くと、どのような印象を待たれますか?

 

「親日で優しい」

「穏やかで優しい」

「とっても親切」

「女の子が可愛い」

 

日本から見る「台湾人」のイメージというと、こんなところでしょうか。

でも実は、台湾人にはとてもダークな一面もあります。

 

それは、人種差別です。

もちろん、全ての台湾人が差別をするというわけではありません。

 

この記事に書いてあることは、私の狭い世界の経験だけに基づいた話です。

 

それでも、いつも優しい台湾人の

「ダークな一面も知ってみたい!」という方がいれば、

読み進めていただけばと思います。

では、どうぞ。

外国人を差別する台湾人

出典:台湾の基本情報や地図・白地図のフリー素材

 

中華民国、通称:台湾は沖縄よりも南に属する九州ほどの大きさの小さな国(?)です。

その歴史はとても複雑で、オランダに占領された後、日本に50年も占領され、

やっと「中国」に返還されるものの「中国同士」で仲間割れをして

台湾に引き上げてきたのが今の国民党政権「中華民国=台湾」です。

 

国土は小さく、全国民は2300万人程度しかいないので

あらゆる産業は「輸出入」を意識し、頼っています。

 

そのため、「外国語教育」にはとても熱心な台湾ですが、外国人に対する差別が結構あるのです。

中国人に対する差別

出典:中華人民共和国の基本情報や地図・白地図のフリー素材

 

近年ではほとんど嫉妬に近い感情なのかもしれませんが、

特に古い世代の人たちは中国を忌み嫌っていて

 

「中国は汚い」

「中国は民度が低い」

「中国人は声が大きい」

「中国は遅れている」などと、

行ったこともないのに貶します。

 

またこの意識は、台湾語を多く話す地域の「南部」にいけば行くほど顕著になり

国民党嫌いの民進党支援者が多く存在します。

 

国民党は、当時の中国共産党に負けて逃げてきた「中華民国政府」

民進党は、当時から台湾国内に住んでいた「真の台湾人」というようなポジションです。

どちらも台湾なのですが、国民党のほうが中国よりで、民進党は反・中国勢というところ。

 

中国に擦寄らないと豊かになれない時代になっているので

そんな嫉妬もあってか、特に年配の方は「中国人に対する差別」がひどいです。

しかし有名な芸能人が中国人と結婚するニュースも増えており、若者の間では「中国に対する差別」は少なくなっているように思います。

 

体験談

いつもよくしてくれる同僚たち。

彼らは教育レベルも高く、見た目もよく、年収も高く、台湾の中ではかなりエリートに当たる人たちだと思います。

そんな同僚たち(全員台湾人)と私(日本人)の大人数でアメリカへ出張に行ったことがありました。

 

とあるアメリカ企業のパーティーに参加した際、無料でもらえるものをここぞとばかりに持ち帰っていたんですね。

それは確かに素敵なもので、持ち帰って家族や友人、会社で頑張ってくれているアシスタントたちに渡せば、喜んでもらえるものかもしれません。

でも、明らかにひとり1個位で用意されているであろうものを、ひとり10個もください、と。

 

「恥ずかしくないの?」と聞くと

「中国から来たって言えばいいから。ふふ。」とこういう時ばかり中国を利用する。

 

恥ずかしくないのなら、堂々としていればいいのに、海外でわざわざ中国人を陥れなくても。

 

大好きな人たちだったのに、かなり引きました。

 

この日はカルチャーショック(?)で話をしたくなくて、部屋に閉じこもって一切彼らと話をしませんでした。

この出来事は私にとって一生忘れられないかも。

 

東南アジア人に対する差別

出典:白地図専門店より無料ダウンロード

 

私は現在社員数300名規模の上場企業(台湾国内)に勤めているのですが、

在籍中の4年間でひとりふたりとホワイトカラーの外国人が辞めていき

(アメリカ国籍2人、香港国籍1人、マレーシア国籍1人)

今や本社ではたったひとりの外国人人材となってしまいました。

 

工場にはブルーカラーの東南アジア従業員が100人以上いますが、仕事内容や待遇も異なっています。

出典:ホワイトカラー、ブルーカラーって何?

 

何かと「台籍外籍」というくくりで会社の福利厚生が分かれているのですが、

私は当然「外籍」なのだと思うわけです。

だって、外国人だから。

 

でもこの場合の「外籍」は工場勤務の東南アジア国籍の従業員のみ、と決められているらしく

わたしがもらう給与明細や、季節のボーナス、スーパーの金券には〇〇〇(私の名前)台籍と書かれていて結構ドキッとします。

 

ああ、私台湾国籍だっけか、って。

まあそんなことはどうでもいいんですけどね。

 

先程「中国人に対する差別」でも話したよりも、「東南アジア人に対する差別」はひどいと感じます。

 

「東南アジア人は教養がない」

「東南アジアは発展途上国」

「東南アジアは不衛生」

 

みたいなイメージが蔓延っていて、

それもまた「外に出たことがない人」が特にワーワーいっているように思います。

 

でも、台湾人がそう思うのも、ある面では仕方ないかな、と思う時もあります。

 

なぜかというと、台湾にいる「東南アジアのブルーカラーの労働者」の方々は事実として、民度が低い人も実際に多いからです。

 

私自身、日本で「東南アジアからきた留学生」や「コンビニの店員さん」とかに対して

差別的な感情を持つことはほとんどなかったんです。

留学中は、ベトナムやタイ、ラオス出身の友達もたくさんできました。

 

でも、日本にいる東南アジア人と、台湾にいる東南アジア人は全く異なります。

 

日本に住める東南アジアの方はきっと、日本語が堪能で、かつ日本語を勉強できるほど裕福で

裕福が故にきちんと教育を受けた人が多いのだと思います。

(そうでないと日本の厳しいビザは降りないですもんね。)

 

でも東南アジアの方が台湾に住む場合、敷居はめちゃくちゃ低いです。

中国語が話せなくてもオッケー。

工場勤務や介護の仕事がゴマンとあって、(台湾人がやりたがらない仕事)台湾人より更に安い給料で働いてくれるので経営者も文句など言えません。

今や彼らがいないと台湾の労働市場は回りません。

 

そうやって

 

給与が安い→教育のレベル低い→労働者たちが、自国にいるのと同じように自由に振る舞い、

 

台湾と東南アジアとでは、言葉や生活習慣も異なるため

この様子が台湾人の目に頻繁に入り、

台湾人が思う彼らの印象が非常に悪くなる

という負のループに陥っています。

住み込み家事や介護、工場での単純労働としてビザの規定を低くし

労働力を確保する台湾政府を尊敬する一方で、

 

台湾国内の賃金の低さや民度の低さをいつまでたっても正すことのできない台湾政府を

台湾が好きだからこそ、恨ましく思ってしまう自分がいます。

 

体験談

東南アジアからの労働者に対する差別用語として「外勞(ワイラオ)」という言葉があります。

 

友人A「この前〇〇に行ったんだけど〜、あそこ外勞(ワイラオ)ばっかりで雰囲気悪くてすごい怖かったぁ」

友人B「え〜。やめなよ、外勞(ワイラオ)がいるとこに行くの〜」

 

とか

 

40代くらいのおばさん「外勞(ワイラオ)の言葉って面白いよね。ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ(抑揚のある東南アジアの言葉マネをしている)みたいな〜」

周りのおばさん「あははは!似てるぅ〜」

とか

台湾の交通マナーが悪いのは「外勞(ワイラオ)」のせい!とか。

(絶対違うだろ!)

 

聞いていて暗い気持ちになってきます。

 

彼らが聞いたらどう思うかなって。

 

 

とはいえ台湾に住んでいる東南アジアの方々は、私の心配をよそに

みんな明るく、いつも笑顔で幸せそうなんですけどね。笑

 

日本には差別がないのか?

台湾に住んで4年と4ヶ月。

 

台湾のことが好きだけれど、台湾人のリアルでダークな面も知ってもらいたいなーと思い今回こんな記事を書いてみました。

 

台湾のことが大好き!という方には、少し気持ちが落ち込むような記事になってしまったかもしれません。

 

でも、少し台湾のフォローをしておくと

このような差別って「日本には無い」んでしょうか?

 

私は絶対にあると思ってます。

それも、台湾人が中国人や東南アジア人に対してする差別よりも、もっと強烈な。

 

体験談

〜田舎の祖父母に会いに行った時、店がなくてたまたま入った中華料理店にて〜

 

私の叔父

(スペック:医者。東京で生まれ育ったボン)

 

叔父「この店うるさいな」

私「そうだね」

叔父「他に店がないからね」

私「・・・うん(出た、東京マウント。)」

 

叔父「あの騒いでるやつ中国人じゃないか?絶対日本人じゃないよな」

私「・・・知らん。(うわーなにこの表情と差別的発言。当たり前のように口から出たよ、この人。)」

 

いや〜、最近の出来事だけど、これは一生忘れることができないかもってくらい驚きました。

しかも自分の身内ですよ。

終始人を馬鹿にするような話ばかりしていたので本当に苦痛で早く帰りたかったです。

 

東京に、上海にロンドン、台北。

世界の4箇所で一定期間生活をしてきた私は、外国人に対して結構フラットに見れていると思います。

 

日本という恵まれた環境に生まれた私たちは、

自分たちと違う外国人に対して懐疑的な目で見てしまうのは仕方ないかもしれません。

 

でも、人のことを見る時にその人の見た目や学力、経済力、国籍など上部で判断するのではなく

「人の本質」を見極められる人になりたい、と強く強く思います。

 

今日は少し重い話になってしまいましたが、

ここで記事を終えたいと思います。

 

最後まで見てくださってありがとうございました!

 

 

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コメント

  1. 現地で暮らさないと知り得ない情報を有難うございます‼︎同じアジア圏でも日本は別格なんでしょうか。

    私が日頃接する台湾の方も中国の方も皆んな良い人で面白いお話でした。

    日本国内での差別はけっこうえげつなくて、特に朝鮮籍の方々の特殊部落に関してはご存知の通りかと思います。

    私も国籍や出自ではなくその人となりと付き合えるようにしたいと思っております。

    • ryoRYO より:

      のぞみさん
      コメントありがとうございます^^
      「日本人だから」といって差別を受けたことは、台湾生活ではないのですが
      「日本に対する過度な期待」が蔓延しております。

      私はO型でかなり楽観的な性格なのですが、
      「日本人なのになんでこんなに適当なんだ」とか
      「日本人らしくない」とか
      「あんたら日本人は〇〇するだろう?」みたいな、逆差別(!?)が面倒でたまらないので
      日本人とバレないように過ごすことを心がけています。笑

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