【台湾の選挙】高雄市長選で話題の「韓国瑜」は何故台湾メディアから持ち上げられているのか。

エッセイ


今日の記事は、日本に住んでいる日本人の方には一切無益な情報となります。笑

 

流暢な中国語を操り、かつ台湾に長く滞在しているため、台湾の時事ネタにも詳しくなってきた

「一部の台湾在住日本人」の中でもごく数人にしかニーズがないであろう超ニッチな記事になります。笑

 

ズバリ、「今台湾で選挙やってるけど、高雄市長候補の韓国瑜って名前もユニークだけどやけにクローズアップされてない?あれ何なの?」というもの。

 

え、意味が分からない?

そうですよねぇ・・。笑

 

事の発端は、自身のこんなツイート。

これに対して、台湾在住の方々から幾つかのコメントを頂きました。

 

なるほど。

「橋下徹」系の政治家なのかしら?

 


こんなコメントも。

 

で、気になったので台湾人が熱狂している「韓国瑜」について調べてみて、書きたかったので書きます。

 

興味のない方は今回の記事スキップしていただいて構いません!笑

 

では、どうぞ!

 

台湾の選挙制度について

台湾には大きく分けて3つの選挙があるのですが、

ここでは割愛して、重要度の高い2つを簡単に紹介します。

 

中華民国(台湾)総統選挙

→簡単に言うと、台湾の首相を決める選挙です。

国民による直接投票で国のトップを決めることが出来るので、非常に話題になります。

人気はアメリカと同じ4年間で、任期は最高で2期までとなっています。

ちなみに現在のトップ(総統)は、民進党の「蔡英文」という女性。

 

2016年、台湾の総統(首相)に選ばれ任期は2020年までの4年です。

 

首相が「女性」というのは、

日本ではまだ成し遂げていない「すごいこと」なので当時は私自身もかなり、総統選にのめり込みました。

 

どうでもいい話ですが、

私台湾の前総統の「馬英九」と握手して写真を取った経験があります。

(今の仕事で機会がありました。笑)

 

 

参考資料:

リサーチ・ナビ

台湾の文化と情報を発信するWEBマガジン 台湾ブログ

中華民国総統(wikipedia)

 

中華民国統一地方選挙

→中国語で「九合一選挙」とも呼ばれているこの地方選挙。

台湾国内の直轄市「台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市」と、台湾省・福建省の市長と、議会議員が選ばれる選挙のことですね。

中でも「台北市長」は、次期総統と噂されるほど注目度が高いですし

首都の台北近郊で、人口の1番多い「新北市」また第二の都市である「高雄」を含めた3都市は特に注目されています。

任期は2年と、台湾人から聞きましたが、きちんとしたソースを見つけられないので間違っているかもしれません(汗)

 

自由時報では 2014年、2016年、2018年と九合一選挙のスケジュールが出ています。

 

台北の市長は、国民に大人気の「柯P」

無所属で台湾大学病院の外科出身のリベラルな学者として、知識人から人気の高い市長です。

(一部マザコン説あり←私調べw)

 

参考資料:

中華民国統一地方選挙

 

 

 

「韓国瑜」は、統一地方で「高雄市長」に立候補している候補者

 

で、この「韓国瑜」というのはこれまでお話してきた統一地方選挙で台湾第二の都市「高雄市長」に立候補している候補者なんですが

この人、台湾人の間で凄く人気なんですよ。

もうどこのローカルレストランに行っても、テレビでも

台湾人が昼休みの見てるYoutubeでも、この人のスピーチをやっているわけなんです。

 

これがYoutube演説の様子。

ちなみに彼のスピーチにはきちんと耳を傾けたことはありません。

でも大きな声で、訴えかけるように良いことを言っているのと

国民党の候補者なので民主党の悪口を言っているのは分かります。

 

とりあえず彼は声が大きくて、私はこの人の見た目も話し方も好きではないので

(柯Pの演説は皮肉っぽくて面白くて良く見ちゃうんだけど)

文章からこの人のことを理解してみる事にします。

 

韓国瑜のプロフィール

1957年生まれの61才。

国民党の候補者で、出身は台北。

国立政治大学の法科大学院を卒業して、語学で有名な東吳大學で英語学んだあとはずっと政治畑の人です。

台湾の未来については、「国防はアメリカに、技術は日本に、市場は大陸に、そして努力は自分自身に頼るのだ」と話しています。

この辺は、他の候補者と考え方は同じかな。

 

中国語で幾つかの新聞を読む中で、彼のプレゼン能力や「話しのうまさ」以外に

話題になっている理由が少し見えてきました。

 

理由①高雄という都市の政治的背景

台湾南部は「台湾独立思考」が強く、これまで「高雄市」の政権を20年間取ってきたのは、中国から距離を置く「民進党」でした。

例年通り民進党候補者で決まりか?と思っていたところ、韓国瑜という目立つ候補が出てきて

この人に注目度の高い台北市長なども賛同し始めた為、「高雄市」の市長が「民進党」ではなく、親中派の「国民党」に変わるかもしれない!

という歴史的な変化が、分かりやすく台湾国民を刺激しているのかと。

 

しかもこの人、それを利用して

「そうやってずっと民進党に投票してきて、何も変わらなかったじゃないか!」とか煽ってます。

うまいね。笑

 

理由② (2018/11/21追記)SNS使いがうまい

これまでの政治家は、年配の人が多くSNSを上手く活用出来ていなかったようなのですが

持ち前の「話のうまさ」を多いに利用し、動画サイトなどで自分の講演の様子やスピーチをあげ

ネットに投稿したことが「若者層」からの人気獲得につながったようです。

また、SNS然り市場の動向に敏感で

SNSなどでもキャッチーな話題を取り入れて、国民ひとりひとりと「距離の近い」選挙活をしているようです。

 

理由③(2018/11/21追記)人の悪口を言わない

政治家は、戦う相手の悪口を言うっていうのが当たり前になってしまっていますよね。

日本であれば、国会での与党と野党のやりとりなんて小学生の喧嘩を見せられているみたいにくだらなくて

見ているだけでイライラしてきますよね。

あれと同じことが台湾の国会でも起きていて、

選挙中などは「相手を蹴落とすことが当たり前」となってしまっています。

しかし、「韓国瑜」は決して相手・個人を批判しないことで知られているようです。

相手の政党や、社会のおかしいと思ったことは指摘するけれど、競争相手の悪口は言わない。

 

人の悪口ばかり言っている人って、聞いているのも嫌だし、一緒にいたくないですよね。

そんな彼自身の素敵な人柄も、国民から人気を集める理由となっているようです。

 

見た目が〇〇とか、話し方が〇〇、とか言って、

彼の話を聞こうともしなかった自分が恥ずかしいっ!

 

参考:

對於臺灣未來發展,他認為「國防靠美國,科技靠日本,市場靠大陸,努力靠自己」

「為何每次要投它?」韓國瑜:民進黨不是高雄人爸爸

 

まとめ

【台湾の選挙】高雄市長選で話題の「韓国瑜」は何故台湾メディアから持ち上げられているのか

というテーマで今回記事をまとめてきましたが、

「韓国瑜」のリーダーシップ以外に、個人の人となり、また「高雄」という土地の政治的背景を学び、

なぜ台湾人が今回の「高雄市長選」にこれだけ燃えているのか、

理由がわかった気がしました。

 

今回は、

「自分が知りたかったこと」を中国語メディアから調べて、まとめた記事なので

日本に住む日本人の方々には非常に興味のない内容になってしまったかもしれませんが

たまには、ニッチな要望と自分の好奇心が赴くままに(ほとんど後者)

この台湾ブログを更新していこうと思います^^笑

 

今日も読んで下さってありがとうございました!

 

 

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